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解体進む東芝 虎の子の半導体事業売却を妨げる「因縁」(NEWSポストセブン)

最近報道された各種報道の中からリストラ関連NEWSをピックアップしています。

●経営再建中の東芝に関する報道です。東芝は現在稼ぎ頭の半導体メモリー事業の売却を経営再建の切り札にしようとしていますが、売却交渉は暗礁に乗り上げ長引いており見通しが立たなくなっている模様です。このままでは会社更生法など法的整理の可能性が高くなりつつあるようですが、東芝は15万人の社員と全国1万社を超える取引先を抱えており、法的整理をしてしまうと「従業員の大量リストラ」「取引先の連鎖倒産」などが起きて日本経済を揺るがすことになりかねないので、まさに「大きすぎて潰せない」状況とみられています。

 白物家電や医療など次々と事業売却をしながら、何とか生き延びる道を模索してきた名門・東芝だが、ついに「破綻」の二文字も現実味を帯びてきた──。

いま、経営再建の切り札とされているのは、稼ぎ頭の半導体メモリー事業の売却だ。なにしろ今期末で5000億円超の債務超過に転落する見通しの東芝にとって、上場廃止はおろか経営破綻の危機を回避するためにも、まとまった穴埋め資金が必要になる。そこで、世界2位のシェアを誇り、2兆円規模の価値はあるといわれるNANDフラッシュメモリー事業の売却を急いでいるというわけだ。

だが、その売却交渉は混迷を深めるばかり。東芝が優先交渉先に選んだ「日米韓連合」の足並みがまったく揃っていないからだ。

近著に『東芝崩壊 19万人の巨艦企業を沈めた真犯人』がある経済ジャーナリストの松崎隆司氏が指摘する。

「東芝再建は経済産業省が中心となって進めており、日本のお家芸である半導体の技術流出を阻止すべく、官民ファンドの産業革新機構や日本政策投資銀行などを使って“オールジャパン”でメモリー事業を買収する予定でした。

ところが、半導体事業は巨額の投資が必要なうえに景気サイクルが早く、意思決定の遅い日本企業には荷が重い。過去にはNECや三菱電機など日の丸企業の半導体事業を統合させた『エルビータメモリ』が事実上破綻した歴史的な経緯もありますからね。

そこで、入札を行い米投資ファンドのベインキャピタルや韓国のメモリー大手、SKハイニックスも加えたコンソーシアムをつくったわけです。でも、投資家から預かった資金で高い利回りを確保して株を売り抜けたい米投資ファンドや、カネを出すからには技術も欲しい韓国メーカーなど、“同床異夢”の企業が集まってうまくいくはずがありません」

もっとも、韓国のSKハイニックスは当初「あくまで融資主体で議決権を持つつもりはない」と説明してきたが、日米韓の合意書の中には経営に参画できる33%の株式を取得するオプションが含まれていたという。

こうした動きに反発を強めているのが、東芝と半導体事業で提携関係にある米ウエスタン・デジタル(WD)だ。ライバルでもあるSKハイニックスが東芝メモリー事業の買収に関与しないよう、国際仲裁裁判所に提訴。さらには、米カリフォルニア地裁に売却刺し止めを求める仮処分まで請求した。

「WDが強烈に反対しているのも当然です。なにしろSKハイニックスは2007年から2008年にかけて、東芝から半導体の微細化に関する技術を不正に取得したとして訴訟になった相手。しかも、不正に技術を持ち出したのは、WDが買収したサンディスクの元技術者ですからね。

この一件は330億円で和解が済んでいるとはいえ、因縁のある会社です。悪夢の再来とばかりに、技術の不正取得が行われないとも限りません」(前出・松崎氏)

東芝はいまのところWDの訴えを意にも介していない様子だが、WDの従業員にデータベース情報のアクセスを遮断していた東芝に対し、7月11日、米裁判所が情報遮断解除の暫定命令を下した。さらに、7月14日には前述の売却差し止め仮処分の審問が行われる予定で、東芝の思惑に反してメモリー事業の売却はそう簡単には決まりそうもない。

仮処分が出ると仲裁には1年以上かかるとの観測もあり、来年3月31日までに債務超過を解消できない恐れも。2期連続の債務超過なら自動的に上場廃止だ。

「上場廃止になれば東芝の信用力は低下し、資金調達が難しくなる。そして、事業解体も行き詰まり、会社更生法など法的整理の可能性が高くなる」(経済誌記者)という最悪のシナリオが待っている。

「東芝には15万人の社員と全国1万社を超える取引先があります。法的整理をすることで従業員の大量リストラ、取引先の連鎖倒産などが起きれば日本経済をも揺るがしかねません。まさに“Too big to fail(大きすぎて潰せない)”のリスクは無視できません。

ただ、東芝はそもそもグループ経営を維持する必要があるのかという見方もあります。異質な事業部がたくさんあって、セクショナリズムで横のつながりがまったくない。不正会計の根を探っていけば事業部間の確執もあったわけで、必要以上にグループが膨れ上がったことが東芝の闇を深くした要因ともいえます。

そういう点では、7月より残った事業部を順次、分社化して巨額の負債を抱える本体から切り離しているのは、サプライチェーンを守る意味でも苦肉の策といえます。仮に本体が法的整理の対象になっても事業会社が自立していれば、連鎖倒産の危険性は小さくなりますし、事業再建の計画も立てやすくなります」(松崎氏)

いずれにせよ、すでに多くの主力事業を切り売りして縮小一辺倒の中、稼げる事業がなくなれば「東芝ブランド」を敢えて存続させる意味もないだろう。

(NEWSポストセブン)

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