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バーバリーなき三陽商会、業績不振の深刻度 今できる最大の改革が「社長退任」なのか(東洋経済オンライン)

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●経営再建中のアパレル「三陽商会」が業績不振の責任をとって社長引責辞任(社長交代)を発表した記事です。

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バーバリーを失った三陽商会にとって、苦境を打破するための答えは社長の退任だったのだろうか。12月16日、同社は社長交代を発表。2017年1月1日付けで、現社長の杉浦昌彦氏の後任に取締役兼常務執行役員の岩田功氏が就く。

三陽商会は1965年に輸入販売を開始して以来、バーバリー社と50年以上親密な関係を築いてきた。ただ、世界中で統一ブランド展開を進める方針に舵を切ったバーバリー社の意向により、2015年6月末をもってライセンス契約が終了した。昨年の駆け込み需要もなくなった今年(2016年1~9月期の第3四半期累計)の業績は、売上高が478億円(前年同期比35%減)、83億円の大幅な営業赤字に陥っている。

■バーバリーの後継ブランドが苦戦

同社は2018年までの中期経営計画をいったん取り下げ、改めて10月に発表する予定だった。だが、想定以上の業績不振を受けて、新計画の発表時期を2017年2月に延期。この12月には進捗状況を説明する予定だったが、そこで発表した最大の改革は杉浦社長の退任だった。ある関係者は、「これじゃあ敵前逃亡。新しいビジネスモデルを確立できなかったことが問題だ」と手厳しい。

直近の11月の商況を見ると、売り場減少の影響で全体売り上げ15%減、既存事業でも2%減と前年同月を下回っている。バーバリーの後継ブランドとして、売り場を引き継いだ「マッキントッシュ・ロンドン」はなんとか前年を上回っているが、「マッキントッシュ・フィロソフィー」と合わせたマッキントッシュ事業全体で2%増にとどまるなど力強さに欠ける印象だ。

昨年は店舗入れ替えの混乱などでハードルが下がっていただけに、今年はもっと上を狙えたはず。今回の説明会でも、「マッキントッシュ・ロンドン」が厳しい状況にあることを、社長就任予定の岩田氏も認めている。

「260の売り場のうち効率の上がらない店はテコ入れをする。コートに頼る冬型の商品施策になりがちだが立て直しに注力する」(岩田氏)。まず2017年春夏シーズンから一部商品で1割以上値下げに踏み切る方針だ。

また、今後は百貨店以外の新たな販路の拡大、ECを活用したデジタル化を推進していく。岩田氏は1982年に入社後、主に経営企画畑を歩み、2008年にはウェブビジネス推進室長に就任。同社が展開するECサイト「SANYO iStore」の生みの親でもある。EC事業の売上高は40億円規模と、全体売り上げに占める比率は5%超でまだ小さいが、「会員数を増やしながら100億円、150億円とEC事業を伸ばしていきたい」(岩田氏)と言う。

■来年度の黒字化も不透明

もっとも足元の業績は非常に厳しい。会社側は2016年12月期の売上高を700億円(前年比28.1%減)、68億円の大幅営業赤字を想定しているが、さらに赤字が膨らむ可能性もある。競合のアパレルメーカーのオンワードやレナウンも百貨店向けの販売は前年割れが続く中、コートなど単価の高い重衣料が売れる書き入れ時の12月にどこまで拡販できるかは不透明だ。

また来年度に関しても、今年の10月に全社員の2割に当る約250名の希望退職を実施したことから人件費負担は減るものの、売り上げの減少が止まらなければ黒字化は難航しそうだ。

2月に発表予定の新中期経営計画の策定にあたっては、現在、若手のリーダーや現場社員が中心となって推し進めているという。新体制の下で、黒字化に向けて具体的な成長戦略を描けるだろうか。

(東洋経済オンライン)

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