最近報道された各種報道の中からリストラ関連NEWSをピックアップしています。
●記事要旨
中高年サラリーマンがリストラの影響で再就職を目論んでも「大企業のエゴ」を抱えたままでは次が決まる可能性は低い。そこで
・「自分の仕事を棚卸」して何ができて何ができないかを見直すこと
・ほとんどの場合は中小企業への再就職をなるので「中小企業の風土になじむ意識改革」をすること(具体的には小さい仕事をいとわないこと)
・逃げ足の速さよりも変わり身の巧みさが重要
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「どうなるのかしら」――サザエさんも悩んでいるかもしれない。経営再建に揺れる東芝は、子会社・東芝メモリの売却が二転三転し、売却阻止の法廷審理の行方次第でどうなるかわからない。そんな雲行きだけに、東芝はサザエさんの番組スポンサーを降りると報じられている。
苦しいのは、東芝だけじゃない。神戸製鋼や日産、商工中金など大企業を巡る暗いニュースが相次いでいる。そこに、みずほをはじめとするメガバンクのリストラ報道も重なった。
安倍政権は数字のゴマカシで雇用状態の改善をアピールするが、大企業の社員も安心できない状況だ。転職しやすい若手はともかく、中高年はどう立ち回ればいいか。人事コンサルタントの菅野宏三氏が言う。
「“第2のタカタ”を恐れて、東芝からはすでに人材が流出しているというウワサもありますが、“大企業のエゴ”を抱えたまま再就職市場に流れ込んでも次が決まる可能性は低い。自分の仕事を棚卸しして、何ができて、何ができないかを見直すのが1つ。大企業から大企業の再就職は難しいので、うまく就職先を見つけてもほとんどは中小企業です。中小企業の風土になじむ意識改革をするのが2つ目です」
2000年代前半のリストラと今のリストラが決定的に違うのは、企業は業績が悪くないのに人員をカットしようとしていること。“官製相場”の株価を出すまでもなく、メガバンクは好調だ。
「それなのにリストラを急ぐのは、ネットバンクの普及で人材が余っているためで、今後はITやAIによってリストラが進みます。外資系証券のリポートによれば、IT化やAIの流れに対応できるのは30代までで、40代から上はすでに乗り遅れているとしています。つまり、どの部署でもITやAIに近い仕事をマスターするのが、IT化に伴うリストラの波をうまくよけるコツです」
そこで中小企業になじむ対応力だ。
「地元の地銀なら、100万円の預け入れでも担当者が手もみで対応しますが、メガバンクはしません。小さい仕事をいとわないのが中小企業なのです。大企業はチームプレーですが、中小企業は個人プレー。小さい仕事をコツコツ積み重ねることが大切です」
逃げ足の速さより、変わり身の巧みさだ。
(日刊ゲンダイDIGITAL)
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