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「クビになる」ことは「離婚」や「パートナーとの死別」よりも深い心の傷を作る(GIGAZINE)

●「解雇」(クビになる)されたときは「離婚」や「パートナーとの死別」よりもより深く心の傷を作り、その傷は年月を経ても完全には回復しないという驚きの調査結果を報じたものです。この結果は「仕事」(=働くこと、社会的地位を得ること、社会に貢献すること)が人生において大きな意味を持つことを意味していると考えられます。

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つい先日、FBI長官がドナルド・トランプ大統領にクビを宣告されましたが、横暴な上司によるクビキリはいつの時代のどこの世界でもあるものです。しかし「お前はクビだ!」と言い渡された人が負う心の傷は想像以上に深く、年月を経ても完全には回復しないことが調査によって分かっています。

イギリスのイースト・アングリア大学と政府系機関のWhat Works Center for Wellbeing(WWCW)が、4000件以上の論文を調査・分析することで、「解雇された人」「離婚した人」「パートナーと死別した人」の三者について、満足感・自尊心・精神的な安定度など「心の健康状態」を数値化し、その数値が時系列に沿ってどのように推移しているのかを調べました。

心の健康状態のスコアを縦軸に、解雇・離婚・死別の各原因が発生した前後4年分を横軸にとってグラフ化すると以下のようになりました。注目すべき点は、「離婚した人」や「パートナーと死別した人」は男女ともに、時間の経過と共に心の健康状態が回復し、4年後にはスコアが「0.0」という可もなく不可もない「平穏状態」までおおむね回復するのに対して、解雇された人は「女性の解雇から3年後」という一部例外を除けば、終始、スコアがマイナスすなわち精神的に満たされない状態が続き、心に負った傷が容易には回復しないという驚くべき結果になったことです。

特に、男性は女性以上に心に深い傷を負いやすいことも明らかになっており、離婚した男性は4年後に、パートナーと死別した男性は2年後に平穏状態に近いところまで回復するのに対して、解雇された男性は一貫して不幸な状態が続き、4年目にはそのスコアは最低レベルに到達することが特徴的です。

解雇通知を受ける事がなぜこれほどまでに人の精神状態を悪化させるのかについて明確な理由は分かっていませんが、研究者の一人であるWWCWのトリシア・カーミ博士は、「この社会で人生に意味を持たせるものは、働くこと、社会的地位を得ること、社会に貢献することです」と述べ、仕事が人生における幸福感に大きな意味合いを持っていると考えています。

なお、解雇による心の傷の深さは、特に若年労働者にとって顕著であることも調査結果から判明しています。

(GIGAZINE)

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