マネー情報 リストラ防衛戦略

早期退職の提案。受け入れるべきか、会社に残るべきか【40代からのマネー計画】

会社から早期退職の提案がありました。その場合の退職金は2000万円。現在の年収は800万円ですが、思いきって退職して好きなことを始めるか、会社に残れるだけ残るべきか......。独り身ということもあり、悩んでいます。(48歳、独身)


早期優遇退職には、「常時慣例的に行われるもの」と、「使用側(企業)の業績悪化のために行われる臨時のもの」の2種類があります。

会社が人事制度として、定年前に退職を選択する選択定年制が「常時慣例的に行われるもの」になり、自己都合退職にあたります。

事業再建の人員整理の一環としての早期希望退職であれば、通常退職金の割増などがあります。さらなる早期希望退職を募ったときには、現在提示されている退職金の金額が減額されていたり、退職勧告や整理解雇、最終的に会社が倒産することもあります。こちらは会社都合退職にあたります。

雇用保険の失業給付金額にも影響してくるので、どちらの早期優遇退職なのかをまずご確認ください。

では2,000万円という退職金に対し、税金はいくらくらいかかるのでしょうか。

たとえば22歳で就職したとすると勤続年数は26年。

退職所得控除額は20年までは40万円、20年以上は70万円で計算します。

(40万円×20年+70万円×6年)=12,200,000円

算式にあてはめ、税率表に基づいて計算した場合の所得税は約36万円です。このほか住民税が10%の39万円かかります。

よって手取りは1,925万円となります。

また定年まで会社に在籍していた場合について考えてみましょう。

現在48歳ということですので、年収が800万円のまま変わらないとして、60歳が定年だとすると、800万円×12年=9,600万円の報酬を手にする可能性があります。定年時まで在職した場合の退職金もあるかもしれません。

ただしこれも会社が存在しての話。

もし12年以内に人員整理される可能性や、会社が倒産する可能性があるならば、退職金2千万円を元手に思いきって好きなことをはじめたほうがよいということになります。

年金の受給が65歳からなので、仮に起業が思ったように軌道にのらなかったときのことも考慮にいれる必要があります。

また独り身ということですので、起業の元手以外の生活費もご自分の貯金からまかなうことになります。

会社が副業を容認していて、選択定年制の早期退職のことであれば、軌道に乗せてから希望するという選択肢もありそうです。

好きなことが現在副業としてある程度形になっていたり、お勤め時代の人脈や、ご自分の貯蓄額などを勘案して、それぞれのメリット、デメリットをご検討ください。

(cafeglobe 2016.9.7 記事より抜粋)

リストラ対策スキル

-マネー情報, リストラ防衛戦略
-, , , , , , , , ,